• 2017.5.1

関節リウマチが発症する原因とは

関節リウマチの男性

関節リウマチは自己免疫疾患の1つです。
膠原病の1つとも言われています。
膠原病と言うのは関節リウマチを病理学的にとらえた表現です。
膠原病の共通概念としては全身性炎症疾患、多臓器が侵される、慢性疾患などがあげられます。

自己免疫疾患と言うのは、関節リウマチを病因的にとらえた表現です。
本来はウイルスや細菌などの外敵を攻撃する免疫システムが、何らかの原因で異常がおこって暴走し、自分自身の体を攻撃してしまった状態です。
何らかの原因でと書いたように、なぜ免疫システムに異常が起こったのか、なぜ免疫システムが暴走してしまったのか、その詳しい仕組みは、残念ながらまだ判っていません。

しかし患者さんの多くは、発症前に大きなストレスがあったり、過労が続いていたと言うケースが多いです。
また、歯周病などの感染症にかかったりして免疫力が落ちていたり、大ケガなどを契機に発症することが多いです。
患者さんに話を聴くと、発症までに親の介護でストレスや過労が溜まっていたと言う人や、お子さんが学校で色々と問題を起こして悩んでいたという人、パートと家事と育児の両立で毎日ヘトヘトになりながらも頑張っていたと言った感じの人が多いです。

関節リウマチになる人は、我慢強くて周りに対して気配りができる優しい人が多い、という印象を持っているリウマチ専門医も少なくありません。
逆に言うと、周りに気を使い過ぎてストレスが溜まったり、我慢強すぎて過労に陥っている人とも言えるでしょう。
また、関節リウマチは女性が男性の2~3倍もなりやすいことが特徴です。
妊娠中や更年期に発症する人が非常に多いので、女性ホルモンが関係しているとも考えられていますが、これも詳細はまだ判っていません。
関節リウマチの専門医たちは、遺伝的な要因を背景に、妊娠や出産、ケガや感染症、喫煙、乱れた食生活、先述したような過労やストレスなどの外的な要因が複雑に絡み合って加わり、免疫システムの誤作動を起こすのではないかと考えています。

免疫が誤作動を起こすと、滑膜細胞と免疫細胞が活性化して、関節に炎症を起こします。
すると滑膜が厚くなったり、関節液が増えたりして、関節が腫れたり痛くなったりする、と考えられています。

関節リウマチは遺伝する?

家族に関節リウマチの人や膠原病や自己免疫疾患の人がいる場合、関節リウマチになりやすいことが判っています。
遺伝的な要素もいくらかあると言えるでしょう。
また、親が関節リウマチの場合、子どもが他の膠原病を発症するというケースも、しばしば見られます。

70歳のお母さんが関節リウマチで、45歳の娘さんが膠原病の1つのシェーグレン症候群を発症したなどと言うケースです。
この2つの疾患は互いに合併しやすい疾患なので、親子で罹患することもあります。
しかし双子の場合に、二人とも関節リウマチになるのかと言うと、そうとも限りません。
親が関節リウマチだと、子どもが全て関節リウマチになっているという訳でもありません。

リウマチになりやすい人には、女性、特に妊娠中や更年期の女性があげられます。
そして喫煙している人、歯周病がある人、家族や親戚に関節リウマチや膠原病の人がいる、といったことがあげられています。

「遺伝するのですか」と言う患者さんからの質問に対して、専門医たちはよく、遺伝をピストルに例えて説明します。
ピストルから銃弾が発射された状態が発症だと考えて、次のように説明しています。
家にピストルが送られて来たとしましょう。
ピストルから弾が発射しないようにするには、そのピストルを押し入れや金庫などに入れて触らないようにすれば、すみます。
ピストルを取り出したりピストルを握ってしまうのが、過労やストレスや大ケガなどが該当します。
また、タバコや乱れた食生活も、ピストルを押し入れや金庫から出してきて握っているようなものです。

なぜ、ピストルの引き金を引いてしまうのかは、いまだ解明されていませんが、ピストルを持たないようにすることが大切です。
風邪や歯周病は早めに治す、バランスよく食べる、タバコは吸わない、自分なりのストレス解消法を見つける、無理をしない、がんばり過ぎないなど、自分自身でも出来ることはあります。
親や親戚に関節リウマチや膠原病の人がいて遺伝的背景を持っている人は、これらのことに気を付けましょう。

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